神戸第70団の紹介

神戸第70団の概要・活動方針

今から約100年前、イギリスの退役軍人ロバート・ ベーデン-パウエル卿が少年たちを連れて無人島でキャンプを行い、この体験が青少年の心身の訓練に最も適しているとの結論を得て、一冊の本『スカウティングフォーボーイズ』を書きました。この本に書かれた活動が世界中に広がっていきました。 日本でも1911(明治44)年に初めてのボーイスカウト隊が結成され、1922(大正11)年に後藤新平を初代総裁に少年団日本連盟が結成されました。 ボーイスカウト運動は、今では世界161の国と地域、約4,000万人にも広がった世界最大級の青少年運動となっています。
ボーイスカウト運動は2007年に100周年を迎え、2016年には「第23回世界スカウトジャンボリー大会(23WSJ)」を山口県(山口市きらら浜)で開催し、 世界155の国と地域から3万4千人の参加者を迎えました。日本での開催は、1971年(富士山麓の朝霧高原での開催)以来44年ぶり2回目となりました。 当団のスカウト数名も参加しました。また、神戸垂水地区ではこれに先立ち、イタリア隊のスカウトを迎えて歓迎パーティとホームステイ受入れも行いました。
兵庫連盟は1950年の結成から2015年4月29日に65周年を迎え、県立有馬富士公園(三田市)に県下のスカウト約3,000名が集まり、井戸 敏三 連盟長(兵庫県知事) も参加する記念式典(振興大会)を開催しました。

私たち神戸第70団は、1983(昭和58)年6月5日に神戸市西区平野町の農村地域の青少年を対象に誕生し、その後は西神ニュータウンの拡張とともに発展してきまし た。当団の野営場(キャンプ場)は、西区平野町字西戸田にあります。当団関係者による手作りのスカウトハウスは2011年6月10日未明の放火により焼失しましたが、2014年5月4日に当団関係者全員で再建しており、 スカウトハウスや倉庫は再び我々自身による手作りのものです。その後、炊事棟や食堂、さらに準水洗式のトイレも整備し、より快適な野営場へと生まれ変わりました。そのため、神戸垂水地区をはじめ、県内の他の団にも貸しています。
自然環境に恵まれた地域の特性を活かし「野山が教室。きみもなかまに!」をキャッチフレーズに、春の田植えから始まり、恒例の夏キャンプ、秋は稲刈り・脱穀、冬は自分たちで収穫したもち米での餅つき、アップ神鍋でのスキーキャンプ、その他社会見学、奉仕活動などを行っています。

 私たちは、このような活動を通して、子どもたちが健康を保ち思いやりの心を育み、自立するための「社会教育(ノン・フォーマル教育)」を実践しています。
「ここでしか、学べないものがある。」私たちの活動とそのねらいについて、ご理解いただき、活動にご参加いただければ幸いです。

 

日本ボーイスカウト神戸第70団
団委員長 岡田 裕

 

camping_ground.jpeg

70団スカウトハウス (2011年6月10日焼失前。2014年5月4日再建済。)

大きな地図で見る70団野営場(キャンプ場)の場所

 

神戸第70団の活動内容

ボーイスカウト活動は、野山を舞台に「青少年の健全な心身の鍛練」を進めています。ボーイスカウトは男女を問わず幼稚園の年長の子供からを対象に、ビーバー隊、カブ隊、ボーイ隊、ベンチャー隊およびローバー隊へと社会人に至るまでの進歩制度があります。
  活動内容は、野山で自然を相手に植物観察、昆虫採取、バードウォッチングといった初歩的なことから始め、春は釣り、ハイキングやサイクリング、冬は登山、 スキーやスケートといったスポーツ、夏のキャンプでは、登山、カヌー、調理実習、テントの張り方、計測、方位、読図等、自然の中での体験訓練を行います。
 工作には当然のごとくナイフやのこぎり、調理実習では包丁を使い、火を使って炊くことも指導します。また、ユニセフ募金などの募金活動を行い、歩道・公園等の清掃、老人ホームへの慰問等の奉仕活動も行います。
 ボーイスカウト活動は、今の子供に不足している野外での野遊び、学校では習えないプログラムを縦割りの年齢別に5~6人の組(班)単位を基本に創造力と協調性を養うことを目的としています。
 とくに、当団は西区平野町西戸田の自然環境の中に野営場を持ち、そこでの活動を中心に、初夏の田植えから秋の稲刈り、年末の餅つき、しめ縄作りと「稲 作」を体験させています。この体験は「米作り」を通じ、主食として毎日食べている「ごはん」への感謝の気持ちを抱かせるものです。「百聞は一見に如かず」 とか「案ずるよりも生むがやすし」と言われるように、体験することがもっとも理解が早い修得法と考えます。